こちらの賃貸住宅は、立地・間取・設備ともに決して特別な問題があるようには思われませんでした。しかし実際にアパマンショップスタッフと打合せを重ねている内にいくつかのマイナス要素とプラス要素が見つけられました。特にマイナス要素として重要視したのが、1Kという間取で同等の賃料設定のお部屋が周辺に多数ありこちらのお部屋お客さまが選ぶ確率が必然的に低くなってしまう事です。プラス要素としては周辺に高知県立大学や官公庁もあり需要自体は少なくない点です。また、今回特に考えたのが経費を最小に収益を最大に、そしてオーナーさまに末永く安定した賃貸経営をしていただくことです。苦労はありましたが、スタッフが一丸となってお部屋が決まっていくたびにスタッフと喜ぶことが出来、少しでもオーナーさまのお役に立つことが出来た実感も感じられて本当によかったと思います。
今までの賃貸住宅でありそうでない、そして入居者さまが本当に求めているモノは何なのかを考えました。また、オーナーさまにも安心してご検討していただきやすくする為に当社が提携する日本管理センター㈱さんの家賃保証システムもあわせてご提案させていただきました。
1.従来の賃貸住宅にはない特長として、お部屋ごとに建具の色を変えお客様が好きな色を選べるようにさせていただきました。
2.高知県立大学生や新社会人の方がメインターゲットとなるため、あえて住宅設備などの交換をおこなわずターゲット層に人気の高いインターネット常時接続無料のシステムを導入させていただきました。
3.リフォーム工事後、入居がない場合でも保証された賃料収入を得ていただけるように家賃保証システムを導入していただきました。
特にお部屋ごとに色を変えたことが、入居者さまにはとても新鮮に感じていただきご案内の時もどの色にするか家族で悩まれたり従来のお部屋探しにはない楽しみを付加することが出来、ご入居の決め手になりました。また、色を変えること自体に特別な材料費が掛かることはありませんので費用対効果も高いのではと思われます。
先代オーナーさまの時から管理人さんのいる昔ながらの管理体制で長年にわたって賃貸経営をされていましたが、建物内外の経年劣化や老朽化がかなり目立ち入居者さまからのお困りごとや賃料滞納への対応が不充分な状態でした。したがって入居率も50%前後とういう状態が生まれしかも多額の賃料滞納もあるという非常に厳しい状況になっていました。元々、規模も大きく高知市内でも有数の賃貸マンションで駐車場も200%完備可能という賃貸マンションとしての高いポテンシャルを持っており、オーナーさまの世代交代の機会に賃貸経営の正常化を図りながら大規模修繕のご提案をさせていただけないかと考え地元の優良な建設会社さまと共同で「再生プロジェクト」を立案し周辺の賃貸市場調査等マーケテイングを行った上でオーナーさまにご提案させていただきました。
築後30年を経過している事を他の賃貸住宅にない強みに出来ないかと考え、衛生面でマイナスの印象を与えてしまう水周りの設備を新しくしつつも当時の建具などは良さ生かすアレンジを施しそのまま使用することにしました。それにより外観・内装ともに雰囲気が今までの賃貸住宅にない魅力を持ち入居者さまから選ばれる大きな要因の1つになったと思います。また、毎月5戸ずつリニューアル工事をして工事中から5組限定の入居者募集という方法をとる事で入居者さまが3種類の床材から自分で選べるようにすることでも他の賃貸住宅にない付加価値を創ることが出来ました。
誰の為にこのプロジェクトを行うのか?という事を考えました。賃貸住宅の再生プロジェクトとは、オーナーさまと現在お住まいの入居者さまそしてこれからお住まいになられる入居者さまの皆さまにとって快適で安心して生活の出来る建物にしていかなくてはいけないという想いになりました。特に現在お住まいの入居者さまには、お部屋の移動にご理解・ご協力いただかなくてはならず細心の注意を払いながら対応させていただきましたが、結果的には綿密なコミュニケーションが図れ今でも現地に行くと挨拶をしたり世間話をしたり出来る人間関係も築く事が出来、大きなやりがいと充実感をいただけ苦労も忘れてしまいました。